道路特定財源の決着が付いたらしい。道路事業での経費を先取りして、余りを一般財源に回すという。安倍内閣への失望を、さらに強めた。
【1】道路は必要。でも、目的税である必要がわからない。
国が赤字なのだから、道路だけに使うのではなく、他の税源と同じく、一般財源に収入したのちに支出して、なんら問題ないと思う。
【2】道路は必要。でも、都市部で「道路拡幅で道路を作る」のには限界がある。
地方部の道路整備と、都市部の(都市基盤の一部としての)道路整備が、ごっちゃになって議論されている。
地方部の道路整備が必要であるなら、一般財源から適切に支出して、整備すればよい。そのうち、収益が見込めるものは、税金ではなく有料道路にすることで、将来の料金収入から借入して建設することもできる。
都市部における道路問題の解決は、(先日の越沢著作のコメントと重複するが)時間はかかる地道な手法ではあるが、区画整理等によって土地を生み出すことが正しい方法だ。
なぜなら、「都市内で用地買収して道路を拡幅すること」は、天文学的なお金と時間が必要で、事実上できない。(幹線道路の拡幅だけは、何とかなる範囲かもしれないが)
都市内での道路整備は、都市問題の解決として、原則として区画整理手法等によらなければならない。その場合、カネはさほど要らない。土地の形が良くなって、地域全体の土地評価が上がるので、増価分で地域の(道路以外の公共施設も含め)施設整備がほとんど出来てしまうからだ。
(例外は、都市環状道路などの大幹線を、地下トンネルで一気に貫通させる場合などが考えられるが、それは、一般財源からの支出として、充分に対応可能であろう)
カネよりも必要なのは、「地域をみんなで良くするために、少しずつ土地を出し合おう」という合意を形成するための、手間と時間である。政治家は、カネの分捕りあいではなく、まちづくりを啓蒙する役割が重要だ。後藤新平の高き理想を見習ってほしい。
【3】自動車利用者は、特権を享受しているので、税金の賦課は正当。
自動車を大きな下駄に例えた話を聞いたことがある。自動車を持つ人は、道路という公共空間を「大きな下駄」を履いて歩いているのに等しい。そのような特権の対価として、クルマに対する税金の賦課は正当である。
また、公害の観点からすれば、周囲に騒音と排気ガスを撒き散らす原因者であるとも言える。この観点からも、クルマに対する税金の賦課は正当である。
クルマに対する税金は、目的税ではなく、むしろ一般財源に収入するほうが合理性が高い。
「暫定税率なので本則に戻すべき」との議論があるが、暫定を本則に読み替えても、何ら問題はないと思う。自動車利用者は、もっと特権を認識するべきだ。
【4】仮に目的税とするなら、都市部においては全ての都市施設への使途拡大を
道路財源が厚遇されているのに比べて、他の都市施設に対する財源は乏しい。仮に目的税を存続するとしても、都市部においては、道路特定財源を「全ての都市施設に対する財源」、すなわち都市計画目的税に衣替えする方法もあるのではないか。
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