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2009年7月11日 (土)

扶養は得か

年金を試算し試算してみたついでに、頭の体操として、「扶養に入るのが得か?」という計算をしてみた。

世間には根強く、「103万円の壁の中で働くのがトクだ」という考えが流通している。流布されている損得論は、男女のイコールパートナーシップの大きな阻害要因になっていると思う。

男女がほどほどに働いて、家事やもろもろのことを均等に分担しようとすると、制度の壁がじゃまをすると思われているのである。

前置きは、この程度にして、扶養に入らなかった場合の試算に移る。

■年 金
<扶養に入らなかった場合>
  概略、年収の18%を会社と折半で掛け、65才以降に平均年収の約4割が戻ってくる。仮に、女性労働者の平均年収300万で仮定すると、毎年25万円の保険料を自己負担(会社負担同額)し、年金額は、毎年120万である。

<扶養に入った場合>
  掛け金はなし。年金額は、マクロ経済スライドで10%減価したと仮定して、毎年70万である。 (ただし、夫の年金が加算される。毎年35万円で、妻が65才になるまでの間)

<収支差額:利息は考慮しない。年金受領は25年と仮定>
  扶養に入らない:120万×25年-25万×40年=+2,000万
  扶養に入る  :70万×25年+35万×3年(年齢差3才と仮定)=+1850万

  
■健康保険
<扶養に入らなかった場合>
  概略、年収の8%を会社と折半で掛ける。保険給付は、扶養の場合と同一。
  年収300万円と仮定すると、自己負担額は、毎年12万円
<扶養に入った場合>
  自己負担なし
<収支差額>
   扶養に入らない:-12万×40年=-480万円

 この計算には、所得税の扶養控除が含まれていないが、これを含めると、さらに扶養に入らなかった場合の不利は拡大する。年収300万をもらっていても、おそらく扶養に入っている場合とトントンになるか損なのだ。計算していてため息が出た。これでは、103万円以内で働こうと考えるのも当然だ。

 原因は、厚生年金保険料の値上げにある。平成16年から平成29年までの間に、保険料は3割upすることになっている。同時に給付水準の切り下げで、年金額も減っている。これらの要因で、会社が半額を負担しても、扶養に入らないことの魅力が急速に失せているのである。

 おそらく、年金を夫とは別に掛けるメリットを享受しようとすれば、年収500万円以上くらいは必要だろう。
 (上の試算を一部変更すれば、収支差額の変更を簡単に追跡できると思う)

男性から女性を経済的に独立させないようにする悪政だなあ。

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