その歳の宿題
もうひとつ、印象に残っている言葉を思い出した。友人が言っていた言葉だ。友人は、介護福祉士としてお客さんと接する。わたしは、「歳を経ると達観してくるのでしょうね、若者みたいに惑わずに」という意味のことを言った。
すると、友人は、「そうでもないよ。その年代でする宿題を片づけておかないと、歳を取ってからツケがくる。だから、やるべきことはそのときにやっておかないといけないよ」
何年も前に聞いたこの言葉が、忘れられない。
独りもので好き勝手やってきたつもりだが、このところ寂しさを感じる。ここ数年(文字通り)走り続けてきたが、自分のための自分探し以外のこともしたくなってきた。以前であれば、自分探しが第一順位だったので、距離を置いて付き合う女友達で何の不足も感じなかった。
でも、いま、そのことに無性の寂しさを感じる。1人でもいいから「あなたが一番だいじ」と言ってくれる人がほしい。
その願いは、恋人だけが叶えられる願いであり、女友達では叶わぬ願いだ。


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