【読書】「男女共同参画」が問いかけるもの ~現代社会とジェンダー・ポリティクス~ (伊藤公雄、インパクト出版)
以前から書店に出ていて気になっていたので、購入してみた。
1999年6月に、男女共同参画社会基本法が成立し、これによって、女性差別撤廃条約の批准条件としての国内法の意味も持っている。
少子・高齢社会は、男女で支えなければならない。少子化は、家庭にいる女性の割合が高い国ほど進んでおり、具体的には、日本、ドイツ、イタリアの3国である。(日独伊の「三国同盟」) ただ、日本以外は、急速に女性の社会参加を進めている。
男女がともに、社会参加・地域参加を為すためには、男女を問わず、労働時間を規制しなければならない。欧米では、短い労働時間で労働生産性を向上させ、「1日6時間労働にしよう」とする議論すらある。
ジェンダー(性別による社会的な枠づけ)の問題は、人々が常識として考えていたことの差別性である。男だ女だというジェンダーの縛りは、他の人権問題以上に、「常識」として体に染み付いてしまっている。
家庭における性別分業は、産業革命と密接な関係がある。男性が家庭から離れて工場やオフィスで仕事をするようになると、女性が家のことをするようになった。
工業社会も、はじめは、男も女も子供もみな働かせていたが、全員が働く社会は成り立たないことに気付き、子供を次世代の労働力として養成し、女性は、男性労働者を「タダでケアする」という企業側に有利な仕組みが形作られた。
もともと、日本では、江戸時代は女性の地位は高かった。しかし、明治維新に伴って、女性を無能力者とする民法が整備され、良妻賢母教育によって、「男らしさ」「女らしさ」が強調されることによって、欧米に追いつくために適応した性別分業が作られてきた。
そして、近代につくられたジェンダー格差は、今の時代に至るまで継承され続けている。
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